健康について 2025.11.10
「心の薬」と健康寿命

大阪の高校出身ですが、関東に住む卒業生が一堂に会し2年に一度同窓会を開催しています。私もその幹事の一人です。
同窓会では卒業生や地元にゆかりのある人に講演を依頼しています。今回は地元出身のファッションデザイナーのコシノ一族の映画を今年作成したプロデューサーの方に講演をお願いしました。
その中で彼は「映画や芸術等は『心の薬』ではないか」と語っていました。人生を豊かにするために必要な「薬」という表現は、医療関係者の私としてはビビッとくるところです。
日本人の平均寿命は男性81歳、女性は87歳と言われていますが、健康で日常生活ができる「健康寿命」はそれより10歳程度短いのです。この健康寿命は身体的な健康に焦点を当てたものですが、精神的な「心の健康寿命」となると一体何歳なのだろうと考えてしまいました。穏やかで安らかな日常生活は簡単ではないからです。
「痛みがないを日常に」というスローガンは身体的な痛みだけではなく精神的な痛みもなくしたいと考えてのものなので、将来はこのような「心の薬」にも何かしら関わることができればいいなあと感じています。
(YN)